株式会社アトミックモンキー

SARUMAGA

サル@マガ

  • サルの陶酔

長沢美樹

私はマリー・アントワネット。

ミルク色の肌に薔薇の花を浮かべたような頬の色と、皆が褒めてくれるわ。

今日はドレスを新調するのよ。おもいっきり手の込んだ刺繍のそれはそれは美しいドレスよ。

そしてマカロンとケーキを沢山食べたいの。

でも最近、私達の贅沢が、国庫を圧迫しているとネッケル大臣から聞いたわ。

お母様にも叱られたし、少しは反省しなくちゃね。

 

国民の皆さんの事も勉強しなくちゃ。だって、パンがないって、とても困っているようなんですもの。

お菓子を食べれば良いのでは、と思ったけれど、そういう話しでもないんですって。

子供の頃に外国にお嫁に来て、故郷の物を全て捨てなくちゃならなくて、お母様とも会えず、好きな方とも結婚出来ずに、正直、寂しいし相当なストレスはたまっているけれど、贅沢に逃げてしまってはいけないのね。

 

恋をするのもダメね。だって私は人妻だもの。フェルゼンの事は諦めるわ。

錠前造りがお好きな、地味なご主人様だけど、彼一筋で、良い国が造れるように頑張っていくわ。

もし民衆が革命をおこしても、王政を守る為に、海外に助けを求めてはいけないのね。我慢するわ。

 

私はマリー。

長生きする方法とるのは、それはそれで結構しんどいわね。

と、思うかどうか、側近の一人になって聞いてみたい。

そしてマカロン一口貰いたい。

長沢美樹

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